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岬龍一郎 論語_0356

 

今回、いくら聖典の書といっても、中身を理解してもらわないかぎり “絵に描いた餅” に等しいので、格調よりも『論語』の内容に重点を置き、現代語訳をさらにやさしくて日常的に口語訳で試みてみた。
たとえば先の「剛毅木訥、仁に近し」の文章では、「飾りっ気がなくて無口な人は、意外と人間愛にあふれている人だ」といったふうに訳してある。これでは『論語』の格調がなくなると、頭の固い権威主義者からはお叱りを受けるだろうが、これも若い人に背骨を入れて欲しいとの老婆心から出たものだと了解していただきたい。「本書を読むにあたって」より
(PHP文庫)

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