面白そうな文庫本を探す



高校生のときに、よく読んだ作家です。遠藤周作や北杜夫の延長線上にいた女流作家であり、視点のユニークさやユーモアあふれる文章は、なにかとギスギスとしていた頃の私にとって清涼剤であった。

 


 

佐藤愛子さんの紹介
大正12(1923)年、作家・佐藤紅緑の娘として大阪に生まれる。異母兄に詩人・サトウハチローがいる。甲南高女卒。昭和44年「戦いすんで日が暮れて」で直木賞、54年「幸福の絵」で女流文学賞を受賞。痛烈かつユーモア溢れる筆致で人生の哀愁を描く作品には定評がある。(文春文庫から)

 


 

娘と私の時間

佐藤愛子 山藤章二 娘と私の時間 集英社文庫
カバー装画 山藤章二

 

“用事をさせること、説教を聞かせること。この二つの楽しみが無くて、なんで子供なんぞ、育てていけようぞ!” 怒り、嘆き、悲しみ、ときには突っ張り合い・・・娘の成長するさまを、愛子先生がユーモアをこめ綴る。好評「娘と私の部屋」に続く爽やかエッセイ集、第2弾!!(集英社文庫 裏表紙から)

 


 

男の学校

佐藤愛子 山藤章二 男の学校 集英社文庫
カバー装画 山藤章二

 

怒ることを忘れ、ひたすら“忍”の一字の現代 − 軟弱と優柔不断の跋扈する世相に慨嘆し、卓越したユーモアをこめ痛快な怒りをぶちまける・・・。本学はゆえあって“女の学校”と兄弟校なるも、世直しを願う女性の受講も大歓迎。昭和の戯絵師・山藤章二の傑作イラスト51点入り。(集英社文庫 裏表紙から)

 


 

娘と私のアホ旅行

佐藤愛子 山藤章二 娘と私のアホ旅行 集英社文庫
カバー装画 山藤章二

 

飛行機の“トイレ”がコワイ、愛子センセイが一大決心、冷静沈着な響子サンを伴って初めて外国へ旅立った。バンコク、カイロ、アテネ、ローマ、フィレンツェ、ベニス、ロンドン・・・。絶妙な母子コンビの行くところ次々に起る大事件、小事件。大爆笑のなかに文明批評を秘めたユニークな怒りと情熱の旅行記。好評「娘と私」シリーズ第三弾。(集英社文庫 裏表紙から)

娘と私のアホ旅行(「娘と私」シリーズ)【電子書籍】[ 佐藤愛子 ]

価格:556円
(2024/6/5 11:03時点)
感想(1件)



 

男友だちの部屋

佐藤愛子 山藤章二 男友だちの部屋 集英社文庫
カバー装画 山藤章二

 

弱いながらもウソの言えないマコトの男カッパちゃん、人をケムに巻く天才、でも憎めないタヌキちゃん、七色のパンツをはき分けるアナグマちゃん、自他共に許す躁鬱病の紳士ウサギちゃん・・・。有名作家になった人や、忘れかけていた人、想えば懐かしいアイツにコイツ。同人雑誌を中心に集まった、信じられないようなおかしな男友だちを即席ニックネームに隠して綴る、嗚呼!友情記。(集英社文庫 裏表紙から)

 


 

坊主の花かんざし 一

佐藤愛子 山藤章二 坊主の花かんざし 一 集英社文庫
カバー装画 山藤章二

 

 ≪佐藤愛子モーレツ語録≫
 色仕掛けというのは、かつて女が男を、美貌あるいは色情を利用して欺すことであった(“色じかけ”より) 
 男だけがキモチええのやなくて、女もキモチええのに、なんで女は男から金を、もらうのやろ?(“女郎考”より)
貧乏は決して素晴らしいものではない。私が素晴らしいと思うのは、貧乏の中での楽天性なのである。(“居候”より)
技術を持っている者が皆先生なら、いっそのこと、芸者、板前、靴磨き、大工、左官、タクシー運ちゃん、みな先生と呼ぶことにしてはどうだろう(“先生考”より)
(集英社文庫 裏表紙から)

 


 

坊主の花かんざし 二

佐藤愛子 山藤章二 坊主の花かんざし 二 集英社文庫
カバー装画 山藤章二

 

≪佐藤愛子ソーレツ語録≫
 この頃の莟は時が来る前から、開きたがっているのが困る (“莟考”より)
 若者は年寄りのことなど無関心である。若者が年寄りを黙殺してくれているおかげで、助かっている年寄はぎょうさんいる (“この頃の年寄り”より)
天真らんまん、ありのままのブス、ブスにこだわらぬブス、それこそブスの生きる道ではあるまいか。(“ブス道とは”より)
男はノゾキ好きだが少なくとも妻に関しては何ひとつノゾキたくないものである。(“ノゾキ考”より)
(集英社文庫 裏表紙から)

 


 

我が老後

佐藤愛子 我が老後
カバー装画 市川興一

 

妊娠中の娘から二羽のインコを預かったのが、我が受難の始まり。けたたましく啼くわ人の耳は齧るわで、平穏な生活はぶちこわし。一難去ってまた一難。今度は娘が持ち込んだ仔犬に安眠を妨げられる。揚句の果てに、孫のお守りだと? もう、ええ加減にせえ!
読めば読むほど元気がでる平成の“イジワルばあさん”痛快エッセイ。(文春文庫 カバー裏表紙から)

 

<収録>
犬は犬として生きよ
我が闘い
敗北の時
ピーとプー
ええ加減にせえ!
ピープーの次はグー
日々これ闘い
グーの次は孫
またもとの一人
お正月の過し方
ああ六十八歳
ボケ仲間
撮影の日
オニばあさん
珍友
孫は敵だ!
我が家は保育所
可哀そうの歌
いつもと同じ朝

 


 

ネタバレなしの読後感想

 

佐藤愛子さんらしい愉快なエッセイ集です。本の表題どおりに70歳を前にした著者の日常のアレコレを書き綴っています。ペットのインコや犬そして孫娘に振り回され、これに抗おうとする姿が勇ましくも微笑ましい。
ペットとともに老いていき、ふと一人きりになった時の切ない様子に哀愁を覚える作品です。犬たちとのやりとりは、内田百閧ウんのそれとは全く異なるが、なんとはなしに愛情を感じます。

我が老後 (文春文庫) [ 佐藤 愛子 ]

価格:660円
(2024/6/5 11:05時点)
感想(5件)



 

不敵雑記

佐藤愛子 不敵雑記
カバー装画 村上 豊

 

凄惨な事件を嘆き、世間の腐敗を糾弾し、教育のでたらめぶりに憤怒の炎を燃やすアイコ先生の大音声。
「せめて若者よ、まじめにやれぇ!」閉塞感と無力感に満ちた病めるニッポンに贈る、不敵な老後を生き抜くための知恵とユーモアに満ちたエッセイの数々。(集英社文庫 カバー裏表紙から)

 

<目次>
たしなみなし
  素直な感性を
  新正月風景
  ふんどし成人式
  一人相撲
  今様浦島
  インテリ無知
  売れる!
  希望の星
  テクニック
  笑って下さい
  耳直し
  ハナのつまり
  妻の気持
  春の日長
  達観?
  素朴な疑問
  大胆不敵
  老境
  父親教育
  マジメにやれェ
  悪夢
  たしなみなし
  二十一世紀の子供
  猛女の孤独
  わが教育
  順調
  エイトマンとアポロ
  老兵は黙す
  目玉やきの目玉
  てんむすを讃える
  悲しいカステラ
  幻のラーメン
  昔のトリ
  ひっくり返したよう!
そうして、ここまで来た
  そうして、ここまで来た
  無口のわけ
  赤頭巾ちゃん、気をつけて
  男はたいへん
  人は暴力夫というけれど
  前代未聞
  精子の行方
  今どきのコドモ
  楽屋うら
  昔々のおばあさん
  ブルドッグ歯と糸切歯
  女の死に方
  私の中のベートーヴェン
  鶴田医院衰微の事情
  私と犬のつき合い方
  いろいろお世話になりました
  ふと浮かぶ
  犬も歩けば
  寂しい秋
楽しみなような、怖いような
  楽しみなような、怖いような
  人は必ず死ぬのである
  教訓なし
  折節の記
  書くことの意味
  丹田と寸田
  わからないこと
  私の絶望
  うろんの話
おもろうて、やがて悲しき
  おもろうて、やがて悲しき
  大人物中山あい子
  野上照代雑感
幽霊騒動てんまつ記
  幽霊騒動てんまつ記
  とにもかくにも私は経験した

不敵雑記 たしなみなし (集英社文庫(日本)) [ 佐藤 愛子 ]

価格:572円
(2024/6/5 11:06時点)
感想(1件)



 

バラの木にバラの花咲く

佐藤愛子 バラの木にバラの花咲く
カバー装画 瀧本唯人

 

矢部円はテレビのモーニング・ショウのメイン司会者。美人でシャープな彼女をラジオから引き抜き、人気キャスターに育てたのは恋人のプロデューサー・坂口だった。何事にも強引で現実的な彼に円はうとましさを覚えはじめ、自分の信念を貫くため局を退めていった加納に惹かれていく・・・。二人の男の間で揺れながら懸命に自分の花を咲かせようと奮闘する女の長編ロマン。(集英社文庫 カバー裏表紙から)

バラの木にバラの花咲く【電子書籍】[ 佐藤愛子 ]

価格:440円
(2024/6/5 11:07時点)
感想(0件)



 

こたつの人

佐藤愛子 こたつの人
カバー装画 山藤章二

 

芦田家は、一郎・百合子の夫婦と娘の里子、一郎の妹光枝と祖母の春、5人暮らしである。春は皆から呆けていると疎んじられてはいるが、どっこい、ある秘密を握っているのだ ―。表題作「こたつの人」他、じわーっと滲む笑いと悲哀、著者自信の短篇集。(集英社文庫 カバー裏表紙から)

 

<収録>
オニ教頭の春
かなしきヘルプ
忙しいダンディ
ぼた餅のあと
奮戦、夜這い範士
アメリカ座に雨が降る
忙しい奥さん
こたつの人
自讃の弁

こたつの人 自讃ユーモア短篇集(1) (集英社文庫(日本) 佐藤愛子 自讃ユーモア短篇集) [ 佐藤 愛子 ]

価格:704円
(2024/6/5 11:08時点)
感想(0件)



 

不運は面白い幸福は退屈だ

佐藤愛子 不運は面白い幸福は退屈だ
カバー装画 永田 力

 

「男にとって、人妻との『友達関係』なんてありっこない。猫は鼠と友達になろうとして追いかけるわけではない。猫は鼠を捕らえたくて追うのである」(本文より) ― 波乱万丈の日々を体験したことで得た、人間の面白さを膨大な著書の中から抽出。人生や男女の愛の真実等々、ズバッと描いた人生哲学のエキスを満載。これぞ著者の真骨頂!(集英社文庫 カバー裏表紙から)

 

<目次>
第一章幸福に定義はない
 幸福の形は一つではない
 人は武器をもって闘うように幸福によって闘う
第二章だから人間はおもしろい
 相手のために身を削れるか
 真のヤボテンが人間の美しさを残している
第三章どこか間違っていないか!
 何もかも人のせいにしていないか
 たしなみはどこへ行ったのか
第四章わが結婚のすすめ、離婚の美学
 たとえ失敗しても、一度は結婚した方がいい
 離婚には美学がある
第五章夫婦、この不思議な関係
 妻は過程を支配する権力者である
 強く生きる女が幸福になるとは限らない?
第六章深く愛し迷い苦しむ人ほど深く生きられる
 傷つけず、傷つかない愛はない
 不倫の愛につきまとうもの
第七章男の顔は男の人生を語る
 まことの男とは?
今の男たちが忘れていること
第八章子供を威張らせてはいけない
 子供をひ弱にしたのは誰だ!
 親が子供に尊敬されないで教育はできない
第九章母よ、父よ、自分の信条を子供に伝えよ
 母親の心がけとは?
 父の覚悟とは?
第十章「ものわかりのいいおとな」をやめよう
 「理解する」とは「叱らないこと」ではない
 安全第一でおもしろい人生はない
第十一章 いかに上手に老い、いかに上手に死ぬか
 老いとは孤独寂寥に耐えること
 枯れ木が朽ち倒れるように死にたい
第十二章 人は苦痛を堪えることによって成長する
 人生にはつまずきが必要である
 損のなかから新しいものを産み出せ

不運は面白い 幸福は退屈だ 人間についての断章326 (集英社文庫(日本)) [ 佐藤 愛子 ]

価格:737円
(2024/6/5 11:10時点)
感想(0件)



 

わが孫育て

佐藤愛子 わが孫育て
カバー装画 安野光雅( 『昔の子供たち』『ついきのうのこと』 )

 

ある日、私は桃子に訊ねた。「桃ちゃん、サンタクロースは本当にいるのかな? どう思う?」桃子はいった。「去年まではいると思ってたけど・・・・」「今年は?」「どうもいないらしいなァと思ってる」それから困ったようにつけ加えた。「いるといないとのせめぎ合いなのよ、今んとこ」「そうか・・・せめぎ合いねえ・・・」円熟の日常エッセイ。(文春文庫 カバー裏表紙から)

 

<収録>
T わが孫育て
孫との攻防戦
テレビの見方、楽しみ方
おばあちゃんいろいろ
百鬼夜行
ボクちゃん
コラーッ!

老いのくり言
一生懸命の人
シラケ孫の信念
子供の情景
サンタクロースが消える時
怒り笑い
ヤケのヤンパチ
U じぐざぐ日記
真剣ラーメン
昔を今にかえすよしなく
年下のおふくろ
お向かいの犬
お相撲むすび
たしなみ美人
三つ子の魂
写真
気合
春の憂鬱
夢いずこ
探究心
趣味発見
日本の常識
人相
雨気のお月さん
お金の話
笑わぬわけ
私の洋服史
ガチガチの話
V 国を愛してどこが悪い
日本人の底力
昔のオリンピック
叱る者の孤独
どこへ行く、子供たち
凍て犬
ナマ猫ルド
吾輩は「平成の猫」である
私のごひいき ― ひとりでに笑えてくる
八十婆ァの笑い方
消えていく夏
なくなった歌声
淡路島
敬語コンプレックス
時は流れぬ
国を愛してどこが悪い

 


 

愛子の詰め合わせ

佐藤愛子 愛子の詰め合わせ
カバー装画 市川興一

 

生来の「面白中毒」ともいうべき性癖ゆえに自ら災難に突進し、波瀾の人生を歩んできた作家・佐藤愛子。なればこそ書ける、真に心に染みる幸福論・欲望論、皇室と愛子さまに寄せる思い、旅や家族についての名エッセイ、そして親友・珍友との縦横無尽な語り合い。歯に衣は着せぬが涙もろい暴れ猪・佐藤愛子の多彩な魅力が満載!(文春文庫 カバー裏表紙から)

 

<目次>
私の交友録・忘れ得ぬ人たち
 エイトマン
 孤独な屏風
 大悟の人
 天国行の人
 中毒同士
 端倪すべからざる ―。
 佐藤家の悲喜劇
 上坂冬子さんの完結
 小説雑誌全盛の頃
 わたしの映画スタア 三船敏郎
 私の「カッコいい男」は絶滅寸前
 わが師の恩
旅・場所の記憶
 遠い旅
 松江への思い
 淡路島
 竜神さん
 私の桜
あのころの銀座
夢の東京ステーション
身辺・近況
 好きなもの
 大食のはて
 夏痩せ
 夏座敷
 無口のわけ
時代
 「こつ」なし
 メールをやめて手紙を書こう
 “感動” 手っ取り早い感想
人が時代をつくり、時代が人を作る
 十二月八日の感懐
 長いトンネルの終り
 人生の終盤、欲望も情念も涸れゆくままに
 老残の記
 わたしの幸福論 ― 戦いすんで日が暮れて
佐藤家のこと
 私の母
 この兄がいて、この妹
 今、わかった
いま「皇室」を考える
 愛子さまのご教育への疑問
 おいたわしや天皇家
 大正世代の魂の奥に
対談・往復書簡
 我らが文学修行時代 《 対談● 勝目梓 》
 ならぬことはならぬものです。 《 対談● 津村節子 》
 孫と遊んで想うこと 《 対談● 小沢昭一 》
 愛子流 冬子流 人生のしまい方 《 対談● 上坂冬子 》
 われら日本民族の誇り 《 対談● 藤原正彦 》
 愛ちゃんとマンボウの老後談義 《 対談● 北杜夫 》
 どうしたらいい? 野坂さ〜ん・・・。 《 往復書簡● 佐藤愛子→野坂昭如 》
 「佐藤愛子」その名を聞いただけで背筋を伸ばさしめる。 《 往復書簡● 野坂昭如→佐藤愛子 》

お徳用 愛子の詰め合わせ【電子書籍】[ 佐藤愛子 ]

価格:660円
(2024/6/5 11:11時点)
感想(0件)



 

 


 


 


page top