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<吉村 昭さんの紹介>
1927(昭和2)年東京生まれ。学習院大中退。主な作品に『星への旅』『戦艦武蔵』『零式戦闘機』『彩られた日々』『神々の沈黙』『陸奥爆沈』『冬に鷹』『ふおん・しいほるとの娘』『漂流』『ポーツマスの旗』『魚影の群れ』ほかがある(旺文社文庫から)

 


 

カニの縦ばい

吉村昭 井上 悟 カニの縦ばい 旺文社文庫
カバー装画 井上 悟

 

女房は、因果なことに私と同じように小説を書いている。一つの屋根の下に二人の小説を書く人間が住むわが家は、化け物屋敷といったところである。/小説を書くことは孤独な作業だと言われているが、孤独が二つそろっていては孤独でもなんでもなくなる。が、いかなる運命のいたずらか、孤独が住みつくことになった。それゆえに、いんがなという言葉も口に出るのである。本文〈私のふるさと〉より(旺文社文庫 裏表紙から)

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冬の鷹

吉村昭 村上 豊 冬の鷹 新潮文庫
カバー装画 村上 豊

 

わずかな手掛りをもとに、苦心惨憺、殆ど独力で訳出した「解体新書」だが、訳者前野良沢の名は記されなかった。出版に尽力した実務肌の相棒杉田玄白が世間の名声を博するのとは対照的に、孤高の晩年を貫いて巷に窮死する。
わが国近代医学の礎を築いた画期的偉業、「解体新書」成立の過程を克明に再現し、両社の激的相克を浮彫りにする感動の歴史長編。(新潮文庫 裏表紙から)

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海の史劇

吉村昭 三井永一 海の史劇 新潮文庫
カバー装画 三井永一

 

祖国の興廃をこの一戦に賭けて、世界注視のうちに歴史が決定される。
ロジェンストヴェンスキー提督が、ロシアの大艦隊をひきいて長征に向かう圧倒的な場面に始まり、連合艦隊司令長官東郷平八郎の死で終る、名高い≪日本海海戦≫の劇的な全貌。ロシア側の秘匿資料を初めて採り入れ、七カ月に及ぶ大回航の苦心と、迎え撃つ日本側の態度、海戦の詳細等々を克明に描いた空前の記録文学。(新潮文庫 裏表紙から)

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ニコライ遭難

吉村昭 ニコライ遭難_1166
カバー装画 『露国皇太子上陸図』勝月画より

 

明治24年5月、国賓のロシア皇太子を警護の巡査が突然襲った。この非常事態に、近代国家への道を歩みはじめた日本が震撼する。極東進出を目論むロシアに対し、当時日本は余りにも脆弱であった −。皇太子ニコライへの官民挙げての歓待ぶり、犯人津田三蔵の処分を巡る政府有力者と司法の軋轢、津田の死の実態など、新資料を得て未曾有の国難・大津事件に揺れる世相を活写する歴史長編。(新潮文庫 カバー裏表紙から)

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星と葬礼

吉村昭 星と葬礼_1952
カバー装画 井上 悟

 

次郎は、葬儀をひどく好んでいた。葬儀があるときくと、その賑やかな雰囲気にひかれて、出掛けていった。知恵遅れゆえに母にも厭われる次郎の他の楽しみは、星を見ることと、薄幸な少女時子との淡い心のふれ合いであった。悲惨な現実とたまゆらの夢が交叉する不思議な世界を鋭敏な感覚で造型した表題作他七篇。(集英社文庫 カバー裏表紙から)

 

<収録>
星と葬礼
煉瓦塀
キトク
服喪の夏
青い街
水の匂い
霧の坂
炎とさくらの記憶

 


 

戦艦武蔵

吉村昭 戦艦武蔵_1957

 

日本帝国海軍の夢と野望を賭けた不沈の戦艦「武蔵」-厖大な人命と物資をただ浪費するために、人間が狂気的なエネルギーを注いだ戦争の本質とは何か?非論理的“愚行”に驀進した“人間”の内部にひそむ奇怪さとはどういうものか?本書は戦争の神話的象徴である「武蔵」の極秘の建造から壮絶な終焉までを克明に綴り、壮大な劇の全貌を明らかにした記録文学の大作である。(新潮文庫 カバー裏表紙から)

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