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<筒井康隆さんの紹介>
1934年大阪生まれ。同志社大学文学部卒業。主な作品に『大いなる助走』『虚人たち』(泉鏡花文学賞)『虚航船団』『夢の木坂分岐点』(谷崎潤一郎賞)『朝のガスパール』(日本SF大賞)『文学部唯野教授』「ヨッパ谷へ降下」(川端康成文学賞)『パプリカ』『わたしのグランパ』(読売文学賞)『銀齢の果て』『壊れかた指南』などがある。近年は、映画、演劇、テレビドラマなどにも出演、役者としても活躍。(角川文庫から)

 


 

ホンキイ・トンク

筒井康隆 杉村 篤 ホンキイ・トンク 角川文庫
カバー 杉村 篤

 

調子っぱずれの音程の狂ったメロディ、これをホンキイ・トンクという。―ある日、とつぜん、コンピューター技師の腕前は二流以下のおれに、海外出張の事例が下った。安物のコンピューターを買い付けたバカジアに出向いて、設置するためだ。なにしろ、人口たった三万の小国だ。大国におもねた首尾一貫した政治は危険、という立場から、政策決定をコンピューターに決断させることになった。ところが、第一号の法律は、とんでもない頓珍漢な・・・・。
<機械>が主役となったおろかな人間社会をパロディ化した傑作。他七篇。(角川文庫 カバーそでから)

 

<収録>
君発ちて後
ワイド仇討
断末魔酔狂地獄
オナンの末裔
雨乞い小町
小説「私小説」
ぐれ健が戻った
ホンキイ・トンク

 


 

ネタバレ無しの読後感想

8つの作品からなる短編集です。現代、近未来、幕末、平安時代と種々の時代を背景とした作品は、書かれた当時(今も)テーマとなっていた問題をパロディやミステリー仕立て、ホラーにする手腕はみごとです。
「君発ちて後」は蒸発(理由がわからない行方不明になること)、「ワイド仇討」は題名どおりに仇討ち、「断末魔酔狂地獄」は長寿社会、「オナンの末裔」は男らしさが失われたと評されていた男性、「雨乞い小町」は小野小町が雨乞いのために歌を詠んだという故事、「小説「私小説」」は私小説の偽り、「ぐれ健が戻った」は・・・これは秘密にします、「ホンキイ・トンク」はコンピューター社会の危うさをテーマにして描いています。
個人的には「雨乞い小町」が好きです。小野小町を含めた六歌仙が、未来から来た“星右京”という男の手を借りて雨乞いを成功させるというSFですが、星右京という名前はSF作家仲間の星新一さんと小松左京さんを意識した名前であり、“眼鏡をかけたよく肥った男”というのだから小松左京さんに間違いないでしょう。
『時をかける少女』だけしか読んだことない方に特におすすめです。

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時をかける少女

筒井康隆 時をかける少女0117 
カバーイラスト 貞本義行

 

放課後の誰もいない理科実験室でガラスの割れる音がした。壊れた試験管の液体からただようあまい香り。このにおいをわたしは知っている ― そう感じたとき、芳山和子は不意に意識を失い床にたおれてしまった。そして目を覚ました和子の周囲では、時間と記憶をめぐる奇妙な事件が次々に起こりはじめた。
思春期の少女が体験した不思議な世界と、あまく切ない想い。わたしたちの胸をときめかせる永遠の物語もまた時をこえる。(角川文庫 裏表紙から)

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やつあたり文化論

筒井康隆 やつあたり文化論 新潮文庫
カバーイラスト 山藤章二

 

客を馬鹿にすることで笑いを強制する落語家や漫才師を怒り、国民的ムードにばかり気を使う政治家の続出を怒った大日本悪人党を待望する。教育ママの精神構造や悪宰相の必要性を説き、家元さえあぎや私道さわぎから、現代SFの特質とは何かを論じる。筒井康隆一流のユニークな視点から、現代文明のさまざまな事象を痛快なユーモアと爽快なエスプリで論じたエッセイ集。(新潮文庫から)
カバーイラスト 山藤章二

 

<収録>
ゴルフ嫌い
フォニイ落語
スカトロ漫画
家元さわぎ
無一文文化人
無一文文化
なぞなぞブーム
嘘と法螺
酒嫌いの新人類
結婚 ― 不運と幸運
愛は不変であり得るか
2001年のお聖さん
忘れかけていた故郷
神経性胃炎
作家と原稿
噫婦人之世界
新聞の世論操作
うわずり言語
マスコミ的常識
大日本悪人党を待望する
悪宰相の必要性
煙草民営論
秘密漏示罪
私道さわぎ
演技者志願
攻撃的な喜劇
ホーム・ドラマの罪
雲上人と分身
真夏の夜の夢
推理喜劇とその周辺
死んでもらいます
山下洋輔小論
山下洋輔の周辺
ソヴィエト絵画
一枚のレコード
塾と学校の亀裂
欠陥学習参考書
教育ママの精神構造
二枚目意識と道徳
差別語について
眼の言語
笑いの理由
河野典生論
河野典生の酒
豊田有恒のこと
小松左京論
現代SFの特質とは

 

将軍が目醒めた時

筒井康隆 / 辰巳四郎 / 将軍が目醒めた時 / 新潮文庫
カバーイラスト 辰巳四郎

 

将軍として精神病院に君臨してきた老人が長い狂気の眠りから目醒めた時、世界が崩壊した ― 正気と狂気の渾然とした現実世界のナンセンスを突く表題作。一枚の切符を発端に、懐かしい故郷の駅に降り立った男を次々に襲う悪夢をシュールなタッチで描く『乗越駅の刑罰』。他に『万延元年のラグビー』『ヤマザキ』など、奇想天外なアイディアとブラックユーモアに満ちた全10編。(新潮文庫から)

 

<収録>
万延元年のラグビー
ヤマザキ
乗越駅の刑罰
騒春
新宿コンフィデンシャル
カンチョレ族の繁栄
註釈の多い年譜

空飛ぶ表具屋
将軍が目醒めた時

 

腹立半分日記

筒井康隆 / 山藤章二 / 腹立半分日記 / 角川文庫
イラストレーター 山藤章二

 

これは “恐怖の日記”だ。本音のホンネ部分は、関係者に影響大なるものがあるとか、著者の意思で省いてあるらしいが、どうしてどうして、作家、編集者、親戚、知人など固有名詞が出てくると、思わず震え上がってしまう。〈サラリーマン時代〉には、ご多分にもれず、懐はいつもピイピイ、しかもかなりのパチンコ狂だったことがうかがえる。〈SF幼年期のころ〉 ― いわゆる作家として駆出しのころで、編集者からずいぶん原稿の書直しをさせられているのが目立つ・東京で生活を始めた狂乱・狂騒的〈あらえっさっさの時代〉を経て、関係者をみだれ撃ちにし思い出し怒りをたび重ねる〈腹立半分日記時代〉につながれる。作家の内面、創作過程の一部を知る上で、乞う御一読。戦慄恐怖の日記!(角川文庫カバーそでから)

 

<目次>
サラリーマン時代   (1958年1月1日〜1958年2月13日)
SF幼年期の中ごろ   (1964年11月18日〜1965年2月5日)
あらえっさっさの時代 (1967年12月13日〜1968年4月10日)
ウサギと銀座とイヌ  (1976年4月1日〜1976年4月30日)
腹立半分日記     (1976年10月1日〜1978年4月4日)

 

 

笑うな

筒井康隆 / 山藤章二 / 笑うな / 新潮文庫
イラストレーター 山藤章二

 

タイム・マシンを発明して、直前に起こった出来事を眺めるというユニークな発想の『笑うな』。夫の目前で妻を強姦する制服警官のニューロイックな心理『傷ついたのは誰の心』。空飛ぶ円盤と遭遇したSF作家の狼狽ぶりをシニカルに捉えた『ベムたちの消えた夜』。ほかに『赤いライオン』『猫と真珠湾』『血みどろウサギ』など、スラップスティックでブラックな味のショート・ショート34編。(新潮文庫カバー裏表紙から)

 

<収録>
笑うな
傷ついたのは誰の心
悪魔を呼ぶ連中
最初の混線
遠泳

自動ピアノ
正義
夫婦
帰宅
見学
特効薬
墜落
涙の対面
流行
セクション
廃墟
ある罪悪感
赤いライオン
猫と真珠湾
会いたい
接着剤
駝鳥
チョウ
血みどろウサギ
マイ・ホーム
ブルドッグ
トーチカ
座敷ぼっこ
タック健在なりや
産気
ハリウッド・ハリウッド
末世法華経
ベムたちの消えた夜

 

 

 

 

 

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