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ピアニストを笑え!
カバー装画 湯村輝彦
ピアノが憎くて弦をたたっ切るのか・・・・。白熱の即興演奏で知られるフリー・ジャズの旗手が、ピアノをペンに置き換えて、ヒジ打ちゲンコツ交えつつ、好き勝手につづった恐怖のドシャメシャ・エッセイ。奇人変人たちとの交遊録、北海道から沖縄、ついでにヨーロッパまで足を伸ばした演奏ツアーの体験記などなど。一読すれば抱腹絶倒、気分爽快 ― 狂気と錯乱の世界が展開する。(新潮文庫カバーから)
<目次>
さらば碧眼聖歌隊
ピアノが憎くて弦をたたっ切るのか
オオトカゲ、コンプレックス
コンバット・ツアー
ベルリン・ギャラリー・エルヴィン
割り箸
ペーパー・コンサート
ベートヴェンは笑わない
ピアノが憎くて弦をたたっ切るのか
セシル・テイラー 蜜月の終り
コンバット・ツアー PAETT・国内篇
疫病神はだれだ
生田の丘にピアノは燃えた
ナポリの海に地震は散った
雲状生物ギズモは羊羹に散った
扁桃腺はオホーツク海に散った
沖縄の空にポーカーは散った
なぜか再び沖縄の海にサトリは散った
サンダードロップにお尻は裂けた
白目ばかりはついに怒った
哀れ、クモライオンはピアノをかついだ
ソロ・ピアノはオカルトに散った
コンバット・ツアー PAETU・海外篇
いざ出撃、念動力
ヨーロッパめ、死線を乗り越えた日本男児を見よ!
毛むくじゃらキッスの初体験
ダラー・ブランド流ヌンチャク式借金返済法
アーヘン城の魔法使い
ジャが・ナイ・フォークのせはダメよ
ユーゴ版ふたりの女
おれたち三人ウソツキか
ヨーロッパの寒冷期をシロクマナイズした
インド即興旅行 河野典生共著
カバー写真 田村 仁
インド旅行は4度目の河野典生、片や初体験の山下洋輔が奏でる即興旅行セッション。まるで紀元前の世界に舞い下りたような2人、乞食に追われ、物売りとは激烈な価格セ ッション。露地裏では太鼓、蛇笛、ハルモニウムの大セッションを演じまくる。貪欲にインド中毒の道をひた走って生録旅行、英語の啖呵の交錯の合間に、ハナモゲラ語も飛び出して・・・。本邦初の狂躁と瞑想の即興旅行ライブ! 河野典生 1935年高知県生まれ。山下洋輔 1942年東京生まれ。(徳間文庫 カバーから)
<目次>
インドへ
「さて果たして今日、飛び立てるのか」という話から旅は始まる。
カルカッタ
深夜のカルカッタ空港ホテル「チップの交渉はセッション」と悟った。
夜半すぎ、インドが、おれたちを呼びはじめた。
バラナシ
老人は、ついに大哲人となった。
茶道のルーツがインドにあった。
ラヴィ・シャンカールはカメ男だった。
ガンジスを渡り、砂漠の上で、輪廻転生についての考察をした。
ヒンドゥ教徒の魂は昇る。
サタジット・ライは飛び立つ鳩を狙う。
ヤマシタ、コーノ、なぜじゃ大道芸人となる。
アグラ
ホテルの庭、天幕の中、大ドサ・ショーに感動した。
バード・サンクチュアリには、色褪せた白人たちがいた。
山下、町ではインド音楽、ホテルではジャズ、立て続けのセッションをやる。
野豚、ラクダ、ハゲ鷹、羊、孔雀・・・つぎつぎとわれわれを歓迎する。
ジャイプール
対論「商売にアヴァンギャルドは可能か」
彼らは二千年前に「これでいいのだ」と思ったのだ。
アンペール城の人夫はラーマーヤナ物語を唄う。
デリー
初老のルーム・ボーイ「カービー」は、いきなり激しく太鼓を叩いた。
『明日こそ鳥は羽ばたく』の「パルスカル氏」は、ガーナー風のピアノを弾く。
山下、板車人間と真昼の決闘!!
コンノート広場の午後、ベンガル男はタゴールの詩、ウルドゥ男は二行詩ガザルを、しみじみ唄った。
山下、インド音を語る。「やはり、あれがスタンダードだ」
インド映画の嫉妬男は、白目をむいて錯乱する。
緑の芝、軍楽隊、上流階級のフラワー・パーティへ、なぜか、おれたちは、まぎれこんだ。
帰国へ
インド航空機内に入ると、日本がどっと押し寄せて来た。
付記