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<有川ひろさんの紹介>
高知県生まれ。2004年、第10回電撃小説大賞〈大賞〉受賞作『塩の街』でデビュー。続く『空の中』『海の底』と共に通称「自衛隊三部作」として注目を集める。
「図書館戦争」シリーズは本編完結後もアニメ化などで大ブレイクを続け、2010年には『フリーター家を買う。』がドラマ化、2011年には『阪急電車』が映画化されるなど、その作品は多分野にわたり話題を呼んでいる。「ダ・ヴィンチ」(2012年1月号)〈BOOK OF THE YEAR総合篇〉で『県庁おもてなし課』が第一位を獲得、〈好きな作家ランキング女性編〉でも第一位など、幅広い世代から支持を受ける。
著書に『レインツリーの国』『ラブコメ今昔』『シアター!』『キケン』『ストーリー・セラー』『ヒア・カムズ・ザ・サン』『空飛ぶ広報室』『旅猫リポート』などがある。(文春文庫から)

 


 

三匹のおっさん

有川ひろ 須藤真澄 三匹のおっさん 文春文庫
カバー装画 須藤真澄

 

還暦ぐらいでジジイの箱に蹴り込まれてたまるか、とかつての悪ガキ三人組が自警団を結成。剣道の達人・キヨ、柔道の達人・シゲ、機械いじりの達人の頭脳派・ノリ。ご近所に潜む悪を三匹が斬る!その活躍はやがてキヨの孫・祐希やノリの愛娘・早苗にも影響を与え・・・・。痛快活劇シリーズ始動!(文春文庫 裏表紙から)

三匹のおっさん (文春文庫) [ 有川 浩 ]

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感想(166件)



 

キケン

有川ひろ 徒花スクモ キケン 新潮文庫
カバー装画 徒花スクモ

 

ごく一般的な工科大学である成南電気工科大学のサークル「機械制御研究部」、略称【キケン】。部長・上野、副部長・大神の二人に率いられたこの集団は、日々繰り広げられる、人間の所業とは思えない事件、犯罪スレスレの実験や破壊行為から、キケン=危険として周囲から忌み畏れられていた。これは、理系男子たちの爆発的熱量と共に駆け抜けた、その黄金時代を描く青春物語である。(新潮文庫 裏表紙から)

 


 

ネタバレなしの読後感想

 

遊び心いっぱいの、大学生部活動学園小説(ちょっと長いかな)です。拉致同然の勧誘によって成南電気工科大学機械制御研究部(通称:キケン)の部員となった主人公が、たった二人の個性たっぷりの先輩部員(2回生)を中心にまき起こった、ハチャメチャな出来事を思い出として語るスタイルの小説です。
学生にとっての部活動は、学業よりも濃くなりがちであるうえに、強烈な個性と指導力で部を切り回す先輩の存在は新入生にとって、時に畏怖の対象であり、時に未知への導き手となり、主人公に濃い体験を与えている。
ただ、単なるハチャメチャな学生生活を描いたのでもなく、懐古主義的な趣のある小説でもない。良質な小説です。是非読んでみて下さい。

 

それにしても女性である著者が、ここまで男子学生を上手く描いたことに驚かされる。まるで工学系の大学に通っていたのではないかと思うほど、言動がリアルで違和感が全くない。

キケン (角川文庫) [ 有川 浩 ]

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感想(1件)



 

塩の街

有川ひろ 鎌部善彦 塩の街 角川文庫
カバーデザイン 鎌部善彦

 

塩が世界を埋め尽くす塩害の時代。塩は着々と街を飲み込み、社会を崩壊させようとしていた。その崩壊寸前の東京で暮らす男と少女、秋庭と真奈。世界の片隅で生きる2人の前には、様々な人が現れ、消えていく。だが ― 「世界とか、救ってみたくない?」。ある日、そそのかすように囁く者が運命を連れてやってくる。『空の中』『海の底』と並ぶ3部作の第1作にして、有川浩のデビュー作! 番外編も完全収録?(角川文庫 裏表紙から)

 


 

ネタバレなしの読後感想

有川ひろのデビュー作です。宇宙から落ちてきた巨大な塩のかたまりが、多くの人命を奪い続けるという極限状態の世界を、ロード・ムービー風に描いた作品です。それぞれの章の終りに “Fin.” と書かれており、またそれぞれの章を “Scene” としており、幕間(インターミッション)まで設けている、映画を意識した作品です。
自衛隊が登場し、未知の物体が災いをもたらす設定は、後に上梓される『空の中』、『海の底』に共通するものであり、自衛隊への知識の濃さをすでに感じられます。作者の「自衛隊3部作」の第一作とされていますが、私が受けた印象としては、極限状態で出会った男女のラブストーリーではないかと思います。

 

物語を彩る登場人物にはメリハリのきいたキャラクター設定がなされており、ぶっきらぼうな男、優しく芯の強い女子高生、目的完遂のためには手段を選ばない天才など、目に浮かぶように描かれており、言葉遣いや思考などもそれぞれの人物設定にずれが見られず、第10回電撃ゲーム小説大賞の選考者も大いに喜んだのではないかと思います。

 

有川ひろの書く文章は、極端なまでに読点「、」が少ないのが特徴の一つですが、既にこの作品でもこのクセが見られます。

 

読んで損のない良い作品です。

塩の街 (角川文庫) [ 有川 浩 ]

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ラブコメ今昔

有川ひろ 徒花スクモ ラブコメ今昔 角川文庫
カバー装画 徒花スクモ

 

「自衛隊員の皆さんに恋愛や結婚の経験を語ってもらいたいんです」。二等陸佐・今村和久の前に現れたのは、隊内紙の記者の元気娘・矢部千尋二等陸尉。訊けば、夫婦の馴れ初めを、コラムに掲載したいというのだが!?「みっともない」と逃げる今村、粘る千尋。一歩もひかない攻防戦の顛末は ―!?
様々な思いが交錯する、自衛隊員の結婚を綴った表題作を含む、十人十色の恋愛模様6編を収録した、国を守る男女の本気印恋愛百景。(角川文庫 裏表紙から)

 

<収録>
ラブコメ今昔
軍事とオタクと彼
広報官、走る!
青い衝撃
秘め事
ダンディ・ライオン またはラブコメ今昔イマドキ編

ラブコメ今昔 (角川文庫) [ 有川 浩 ]

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レインツリーの国

有川浩 レインツリーの国_0245
カバー撮影 大高 隆

 

きっかけは「忘れられない本」。そこから始まったメールの交換。共通の趣味を持つ二人が接近するのに、それほど時間はかからなかった。まして、ネット内時間は流れが速い。僕は、あっという間に、どうしても彼女に会いたいと思うようになっていた。だが、彼女はどうしても会えないと言う。かたくなに会うのを拒む彼女には、そう主張せざるを得ない、ある理由があった ―。(新潮文庫 カバー裏表紙から)

レインツリーの国 (角川文庫) [ 有川 浩 ]

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空の中

有川浩 空の中_0797

 

200X年、謎の航空機事故が相次ぎ、メーカーの担当者と生き残った自衛隊パイロットは調査のため高空へ飛んだ。高度2万、事故に共通するその空域で彼らが見つけた秘密とは?
一方地上では、子供たちが海辺で不思議な生物を拾う。大人と子供が見つけた2つの秘密が出会うとき、日本に、人類に降りかかる前代未聞の奇妙な危機とは ― すべての本読みが胸躍らせる、未曾有のスペクタクルエンタテインメント!!(角川文庫 カバー裏表紙から)

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感想(116件)



 

阪急電車

有川浩 阪急電車_0218
カバーイラスト 徒花スクモ

 

隣に座った女性は、よく行く図書館で見かけるあの人だった・・・・。片道わずか15分のローカル線で起きる小さな奇跡の数々。乗り合わせただけの乗客の人生が少しずつ交差し、やがて希望の物語が紡がれる。恋の始まり、別れの兆し、途中下車 ― 人数分のドラマを乗せた電車はどこまでもは続かない線路を走っていく。ほっこり胸キュンの傑作長篇小説。(幻冬舎文庫 カバー裏表紙から)

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感想(473件)



 

ヒア・カムズ・ザ・サン

有川浩 ヒア・カムズ・ザ・サン
カバー写真 cVGL / orion /amanaimages

 

編集者の古川真也は、特殊な能力を持っていた。手に触れた物に残る記憶が見えてしまうのだ。ある日、同僚のカオルが20年ぶりに父親と再会することに。彼は米国で脚本家として名声を得ているはずだったが、真也が見た真実は ―。確かな愛情を描く表題作と演劇集団キャラメルボックスで上演された舞台に着想を得た「ヒア・カムズ・ザ・サン Parallel」を収録。有川浩が贈る物語新境地。(新潮文庫 カバー裏表紙から)

ヒア・カムズ・ザ・サン 有川浩/〔著〕

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感想(0件)



 

 


 


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