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城山三郎 百戦百勝_0790
カバー写真 毎日新聞社

 

一攫千金を夢みて、〈株〉の世界で大成功者となった者は少ない。まして、勝ち続けることは至難なことだ。春山豆二は貧農のせがれだが、生まれついての利発さと角力取りと見紛う体格、大きな福耳から得た“耳学問”から、徐々に財をなしていく。株世界に“原則”をとり入れ、あらゆる新情報から百戦百勝し“相場の神様”といわれた人物をモデルに描く、痛快小説!(角川文庫 カバー裏表紙から)

 


 

<城山三郎さんの紹介>
昭和2年、名古屋市生まれ。一橋大学卒。昭和32年、「輸出」で文學界新人賞を受賞後、本格的な文筆生活に入る。昭和34年、『総会屋錦城』で直木賞受賞。その後、組織とそこに生きる人間の問題を深く追求した話題作を次々と発表。日本の経済小説の先駆者といわれる。代表作に『辛酸』『小説 日本銀行』『鼠 ― 鈴木商店焼打ち事件』『価格破壊』『雄気堂々』『男子の本懐』『落日燃ゆ』『黄金の日日』他多数。平成19年没。(角川文庫)

 


 

経済小説というジャンルを確立した直木賞作家だ。大学生から20代までよく読みました。多くの作品のストーリー構成が、窮地に立った状態から、知恵と努力を積み重ねて数々の困難を克服するというものだが、特定の人物が孤軍奮闘するハードボイルドではなく、企業という集合体であるので、一社員にすぎなかった私にとって、「ワクワク」「ドキドキ」するものだった。
また、歴史小説も多数書き残しており、多才な作家だったことがわかる。
時代が変わり、現在の法律や仕組みに合わないことが多々あるが「そんなの関係なく」十分に楽しめる。

 


 

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