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佐藤愛子 山藤章二 坊主の花かんざし 一 集英社文庫
カバー装画 山藤章二

 

 ≪佐藤愛子モーレツ語録≫
 色仕掛けというのは、かつて女が男を、美貌あるいは色情を利用して欺すことであった(“色じかけ”より) 
 男だけがキモチええのやなくて、女もキモチええのに、なんで女は男から金を、もらうのやろ?(“女郎考”より)
貧乏は決して素晴らしいものではない。私が素晴らしいと思うのは、貧乏の中での楽天性なのである。(“居候”より)
技術を持っている者が皆先生なら、いっそのこと、芸者、板前、靴磨き、大工、左官、タクシー運ちゃん、みな先生と呼ぶことにしてはどうだろう(“先生考”より)
(集英社文庫 裏表紙から)

 

佐藤愛子 山藤章二 坊主の花かんざし 二 集英社文庫
カバー装画 山藤章二

 

≪佐藤愛子ソーレツ語録≫
 この頃の莟は時が来る前から、開きたがっているのが困る (“莟考”より)
 若者は年寄りのことなど無関心である。若者が年寄りを黙殺してくれているおかげで、助かっている年寄はぎょうさんいる (“この頃の年寄り”より)
天真らんまん、ありのままのブス、ブスにこだわらぬブス、それこそブスの生きる道ではあるまいか。(“ブス道とは”より)
男はノゾキ好きだが少なくとも妻に関しては何ひとつノゾキたくないものである。(“ノゾキ考”より)
(集英社文庫 裏表紙から)

 


 

高校生のときに、よく読んだ作家です。遠藤周作や北杜夫の延長線上にいた女流作家であり、視点のユニークさやユーモアあふれる文章は、なにかとギスギスとしていた頃の私にとって清涼剤であった。

 


 

佐藤愛子さんの紹介
大正12(1923)年、作家・佐藤紅緑の娘として大阪に生まれる。異母兄に詩人・サトウハチローがいる。甲南高女卒。昭和44年「戦いすんで日が暮れて」で直木賞、54年「幸福の絵」で女流文学賞を受賞。痛烈かつユーモア溢れる筆致で人生の哀愁を描く作品には定評がある。(文春文庫から)

 


 

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