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藤沢周平  蓬田やすひろ 闇の傀儡師(上) 文春文庫
カバー装画 蓬田やすひろ

 

 筆耕稼業で気儘に暮らす御家人くずれの鶴見源次郎は、ひょんなことから深手を負った公儀隠密をたすけ、松平家へ宛てた密書を託される。紙片には「八は田に会す、ご用心」とある。田とは老中田沼意次。そして八とは八嶽党。それは幕府を怨み連綿と暗躍を続ける謎の徒党であった。伝記小説風の色彩あざやかな本格時代小説。(文春文庫 裏表紙から)

 

藤沢周平  蓬田やすひろ 闇の傀儡師(下) 文春文庫
カバー装画 蓬田やすひろ

 

 とおく慶安の昔から将軍職継承に絡み不穏な動きを続ける謎の集団・八嶽党。右近将監とその闇の徒党との争いは日々熾烈な展開を見せ、鶴見源次郎の身辺も次第に血の匂いにみちてくる。そしてついに、世子・大納言家基が奇怪な最期をとげる。毒殺説が流布され、激昂した将監は田沼を激しく追及するのだが・・・・。(文春文庫 裏表紙から)

 


 

懸命に生きる市井の民や下級の武士を描いた時代小説の書き手として有名だが、ジャンルはそれにとどまらず池波正太郎が書くような剣豪ものや捕り物なども書いている。
故人となってからも、テレビドラマが作られ続けていることからみても、人情の機微を伝える作品の普遍性と主人公たちの描き方の確かさがうかがいしれる。

 


 

<藤沢周平の紹介>
昭和2(1927)年、鶴岡市に生れる。山形師範学校卒。48年「暗殺の年輪」で第69回直木賞を受賞。主要な作品として「一茶」「回天の門」「闇の傀儡師」「隠し剣孤影抄」「隠し剣秋風抄」「短篇傑作選」(全四冊)「霧の果て」「海鳴り」「孤剣」など多数。(文春文庫から)

 


 

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