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辻仁成 海峡の光_1131
カバー装画 舟越 桂

 

廃航せまる青函連絡船の客室係を辞め、函館で刑務所看守の職を得た私の前に、あいつは現れた。少年の日、優等生の仮面の下で、残酷に私を苦しめ続けたあいつが。傷害罪で銀行員の将来を棒にふった受刑者となって。そして今、監視する私と監視されるあいつは、船舶訓練の実習に出るところだ。光を食べて黒々とうねる、生命体のような海へ・・・・。海峡に揺らめく人生の暗流。芥川賞受賞。(新潮文庫 カバー裏表紙から)

 


 

<辻仁成さんの紹介>
1959(昭和34)年、東京生れ。福岡・帯広・函館など各地で育つ。’79年、ロックバンド・エコーズを結成、ヴォーカル・ギター・作詞作曲を担当(‘92年解散)。’89年、処女小説『ピアニシモ』ですばる文学賞、’97年には『海峡の光』で芥川賞、さらに’99年『白仏』フランス語版で同国のフェミナ賞を受賞。他の作品に「母なる凪と父なる時化」「ミラクル」など。(新潮文庫)

 


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