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堀辰雄 風立ちぬ・美しい村_0210
カバー装画 最上さちこ

 

風のように去ってゆく時の流れの裡に、人間の実態を捉えた『風立ちぬ』は、生きることよりは、死ぬことの意味を問い、同時に死を超えて生きることの意味をも問うている。バッハの遁走曲に思いついたという『美しい村』は、軽井沢でひとり暮しをしながら物語を構想中の若い小説家の見聞と、彼が出会った少女の面影を、音楽的に構成した傑作。ともに、堀辰雄の中期を代表する作品である。(新潮文庫 カバー裏表紙から)

 


 

<堀辰雄さんの紹介>
東京生れ。東大国文科卒。一高在学中より室生犀星、芥川龍之介の知遇を得る。1930(昭和5)年、芥川の死に対するショックから生と死と愛をテーマにした『聖家族』を発表し、‘34年の『美しい村』、’38年『風立ちぬ』で作家としての地位を確立する。『恢復期』『燃ゆる頬』『麦藁帽子』『旅の絵』『物語の女』『菜穂子』等、フランス文学の伝統をつぐ小説を著す一方で、『かげろうの日記』『大和路、信濃路』等、古典的な日本の美の姿を描き出した。(新潮文庫から)

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