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望月義 下村良之介 卑弥呼 上 河出文庫
カバー装画 下村良之介

 

倭の大乱のあと、奴・伊都・邪馬台の三国が鼎立し、たがいに小競合いを繰り返していたころ ― 邪馬台国では大呪術者である老女王、宰相雁、雁の養女卑弥呼らの女王一族、部族長会議の実力者で軍事的実権をも握っている赤猪父子、暗殺された大長老の息子である伊太加一派などの勢力が共存していた。そしてある日、伊太加が叛乱をおこしたという理由で、赤猪の軍が伊太加討伐に踏みきった ―。

 

望月義 下村良之介 卑弥呼 下 河出文庫

 

伊太加のあとを追ってひそかに聖地を脱出していた卑弥呼は、願いをかなえられないまま老王女のもとに帰ってきた。その夜伊太加は、この度の騒乱について話しあうため耶馬台山に潜入していた。そこで彼がきいたのは、宰相雁につづいての老王女の突然の死であった― 十七歳の新女王卑弥呼誕生の過程を通して、はじめての藤一国家邪馬台国のあけぼのを描いた大河歴史ロマン!(河出文庫 裏表紙から)
カバー装画 下村良之介

 


 

<望月 義の紹介>
1911年、横浜市に生まれる。文学を志したが、戦時中二回の応召と治安維持法違反による独房入りなどのため果たせなかった。戦後、大陸から復員してしばらく、政党活動に携わり、五十歳にしてはじめて創作に専念した。『ダライノール』『縄文人メンケ』(二部作)などユニークな著書がある。(河出文庫)

 


 

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