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愛新覚羅浩 流転の王妃の昭和史_1742
カバーデザイン 新潮社装幀室

 

日本が戦争の泥沼におちいりつつあった昭和12年、旧侯爵家の長女だった著者は、軍部の仕組んだ政略結婚をあえて受け入れ、満洲国皇帝の弟に嫁いだ。日中の架け橋として健気にその務めを果たしながら、戦後は夫と離ればなれに動乱の満州を流浪。そして16年をへて再会。国際結婚による民族風習の違い、その後の激動する境遇の障害を乗り越えて夫婦の愛を貫いた一人の女性の感動の一生。(新潮文庫 カバー裏表紙から)

 

<目次>
プロローグ 七十歳の誕生パーティ
第一章日満親善の美名の陰に
軍部の仕組んだ見合い話
聡明なまなざしの青年
あわただしい婚約と結婚
引き裂かれた夫の国
第二章満州国での新生活
初めての三跪九叩
日満親善の申し子
関東軍にあらざれば人にあらず
溥儀皇帝の秘蔵っ子
第三章平安と戦火の狭間
お伽の国の北府
紫禁城に秘められた謎
炎の東京夜間空襲
日本からの最後の便り
第四章終戦・満州国崩壊
緊急御前会議開かる
深夜の新京脱出
大栗子での玉音放送
逃避行の始まり
第五章流転の日々
悪夢の通化事件
留置場から刑務所へ
狂える婉容皇后の最後
開拓団員の妻になりすまし
最後の引揚船
第六章母子三人の戦後
慧生との再会
夫の消息も途絶えて
周恩来総理への手紙
夫との文通の日々
第七章慧生・天城山に死す
予期せぬ出来事
学友たちの証言
天城山への捜索隊
白雲花の花咲けど
第八章再び夫の許に
十六年ぶりの再会
周総理の昼餐会
?生と学んだ宮廷料理
文革の嵐を越えて
エピローグ 効用の奥嵯峨・二尊院
あとがき
妻を語る 愛新覚羅 溥傑

 


 

<愛新覚羅浩さんの紹介)
1914年(大正3年)3月16日には、侯爵嵯峨家の長女として生まれ。満州を実質的に支配・管理していた関東軍の主導により満洲国皇帝愛新覚羅溥儀の弟の溥傑の妻となり、再興された清国と日本による満州建国の象徴となる。1987年(昭和62年)6月20日没。

 


 

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