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池波正太郎 粟屋 充 忍びの風〈一) 文春文庫
カバー装画 粟屋 充

 

「十年前の、あのときのことを思い出さぬかえ」と於蝶は唇で半四郎の首筋を愛撫しながら言った。はじめて女の体を教えてくれた於蝶に半四郎が再会したのは、姉川合戦のさなかであった。ともに甲賀の忍者として、いのちがけの働きをせねばならぬ時を前にして、二人の交わりは熱く燃える。そして波乱の朝が来た・・・・。(文春文庫 裏表紙から)

 

池波正太郎 粟屋 充 忍びの風〈二〉 文春文庫
カバー装画 粟屋 充

 

於蝶とともに、織田信長の本陣を襲ったあの夜・・・・。半四郎は彼女と別れ別れになり、織田方の忍者に発見されて、必死に闘った。あやうく命拾いをして、姉川合戦の五年後、鈍牛・鳥居強右衛門に再会する。いま、長篠の戦いが始まろうとしている。ともに熱い体をたしかめあった於蝶にいつ会えるだろうか。(文春文庫 裏表紙から)

 

池波正太郎 粟屋 充 忍びの風〈三〉 文春文庫
カバー装画 粟屋 充

 

天正10年の年が明けた。すさまじいばかりの波乱転変となったこの年を誰が予想し得たろうか。信長の首を狙う女忍び於蝶は、信長の長男・信忠の寝所に忍び入った。寝首をかくつもりが、彼の顔を見た瞬間、於蝶の呼吸が乱れ、汗と女のあぶらが一度に匂いたった。「信忠とはこのように美しい・・・・」於蝶でも女であった。(文春文庫 裏表紙から)

 


 

多くの時代劇の原作者となった、稀代の時代小説家です。
「必殺仕事人」、「鬼平犯科帳」、「剣客商売」がおなじみですが、主人公や登場人物に愛着がわくような人物設定が見事です。ですから、ともすればワンパターンになりかねない殺し、捕り物、剣劇のテレビドラマになっても、飽きがこないのではないかと思います。
歴史小説家としては、真田家を様々な角度から描いています。作者が、真田家について深く研究をした結果であることは、容易に想像がつきます。

 


 

<池波正太郎さんの紹介>
1923(大正12)年、東京に生まれる。1955年東京都職員を退職し、作家生活に入る。新国劇の舞台で多くの戯曲を発表し、60年第43回直木賞を「錯乱」によって受賞。77年第11回吉川英治文学賞を「鬼平犯科帳」その他により受賞する。作品に「剣客商売」「その男」「真田太平記」“必殺仕掛人”シリーズ等多数。

 


 

池波正太郎さん その他の文庫本

戦国幻想曲
英雄にっぽん
編笠十兵衛
まぼろしの城
あほうがらす
あばれ狼
剣客商売
侠客
おれの足音 上・下
剣客群像
闇の狩人 上・下
上意討ち
男振
闇は知っている
さむらい劇場
蝶の戦記 上・下
鬼平犯科帳 1
真田騒動 恩田木工
堀部安兵衛 上・下
忍びの女 上・下
炎の武士
梅安最合傘 仕掛人・藤枝梅安
殺しの掟
梅安乱れ雲 仕掛人・藤枝梅安
まんぞくまんぞく
むかしの味
剣客商売 陽炎の男
旅路 上・下
雲霧仁左衛門 前・後
江戸の暗黒街
忍者丹波大介
夜の戦士 上・下
忍者群像
火の国の城 上・下
剣の天地
食卓のつぶやき
仇討ち
剣客商売 新妻

 


 

池波正太郎記念文庫

 

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JR鶯谷駅からゆっくり歩いて20分ほどの所にある「池波正太郎記念文庫」。ガラス張りの台東区立中央図書館の1階の一隅にある。今年(2022年)が池波正太郎さんの生誕百年とあってか、公営の施設にも関わらず少し力が入っているように感じる。
入場は無料。撮影は禁止。著書、直筆の原稿などが場所柄か少し窮屈そうに展示されている。
池波正太郎さんが描いた絵もある。きっと短時間にササッと書かれたのであろうが味がある。
池波マニアは行くべきです。

 

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