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安岡章太郎 良友・悪友_1651
カバー装画 山藤章二

 

これは、無類に面白い交友記であり、思わず笑いを誘い込まずにはいられないユーモア・エッセイである。
主として“第三の新人”と呼ばれる作家たちとの“古き良き時代”の交友が、軽快洒脱に描かれている。
登場人物の素顔の面白さがあり、著者自身の相手に対する敬意と愛情が、ときに微妙な隠し味のような諷刺や嫉妬の感情とともに、自然に語られる。
そこに著者の人間味があり、対象の描写に際しての、若干の誇張の部分に具眼の評家の眼が、省略の部分に寡作な小説家の技法が、光っている。
著者自身を含めて魅力のある作家たちを語った、」楽しい名著である。(角川文庫 カバーそでから)

 

<目次>
二代目たち 三浦朱門と石浜恒夫
柴田錬三郎についてのスコン的観察
「ウソ」の殉教者遠藤周作
吉行淳之介と自動車の関係
近藤啓太郎の風雅なる才能
三番センター庄野潤三君
金を想うごとく友を想う 邱永漢
練馬大王 梅崎春生の死
なるほど奇妙な小島信夫の「なるほど」
開口一番 開高健
昔の仲間

 


 

<安岡章太郎さんの紹介>
1920(大正9)年、高知市生まれ。慶應義塾大学在学中に入営、結核を患う。53年「陰気な愉しみ」「悪い仲間」で芥川賞受賞。吉行淳之介、遠藤周作らとともに「第三の新人」と目された。60年『海辺の光景』で芸術選奨文部大臣賞・野間文芸賞、82年『流離譚』で日本文学大賞、91年「伯父の墓地」で川端康成文学賞を受賞。(中公文庫)

 


 

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